9月1日その3

成都は大都会
成都(せいと 中国読み「チェンドゥ」)での最初の観光場所、武候祠へ向かう道中、全さんの四川省についての案内があった。その話を聞いて、驚いたことに成都は1年365日のうち250日以上も曇りの日なんだとか…。そのため昔はリュウマチなど骨の病気にかかる人が多く、それを防ぐために、発汗を促し新陳代謝をよくする目的で、香辛料を多く使う料理が発達したそうだ。ふ~ん、なるほどねぇ。単に暑いからってだけの理由ではないんだ。。

そして話は簡単な三国志の話になった。実は、この旅行の前に、かつて読んだ三国志の本を読み直そうかと思っていた。でも、なんとなく私には性が合わないようで、読み直すこともしなかった。義を重んじる劉備玄徳なんだけど、なんかイマイチ私には人間として訴えるものが少なくて…西遊記や水滸伝の方は何度も読み返しているのだけどねぇ…。ま、とりあえず、昔の記憶が少しは残っているから、いいとしよう(^^;一応私達が三国志の話で登場人物などが判っているので、全さんも安心したような感じだった。

バイクだよ~その後、話は成都の街の状況などとなった。話を聞きながら街中を見ていると、かなりの都会。お店も個人経営のところから、いわゆるデパートのようなところやら、実に様々。高層マンションも多いし、次から次へと作っている状態。四川省をはじめとした西の方は中国国家としては「遅れている」地域と見なしているそうだけれど、ともかくどんどん発展していることは事実。市内は道路も幅が広いし、キチンと整備されている。バイクや自転車専用レーンみたいなのもある。おまけに‥‥
バイクが殆どで、自転車も電動自転車ばかり。やっぱりこれは移動距離が凄いからかなぁ?(笑)なんかの本で読んだけど、中国の「自転車で行ける距離」って物凄いらしい1時間2時間は「普通」なんだって。恐ろしや~~!

バスも2車両連結しているタイプを見かけないので、全さんに聞くと「数年前に廃止した」とのこと。あれは場所によるけど「スリの仕事場」だもんなぁ。バスも冷房付とそうでないものとがある。冷房付はまだまだ少ないようだ。自転車の人力車はあることはあるけど数が少ない。バイク版もいたけれど、それよりもタクシーのほうが圧倒的に多かった。値段もタクシーのほうが安い設定になっていた(初乗り5元=80円)し、値段も見えるように表示していた。一応キチンとメーターがついているので、ぼったくりに合う可能性はタクシーのほうが少ないと思う。ともかく、いわゆる中国の地方都市のイメージは全く無い状態。あんなに都会だとは誰が想像していただろうか?西安などよりも遥かに都会な感じなのだから。やっぱり…昔からの都だけあるって感じ。人々もそれを誇りに思っているようだし。

もっとも、物凄く狭い路地裏とかは入らなかったので、一概には言えない部分もあるけれど…。メインストリートから外れた道路も多少は走ったけれど、あんまり貧しい状況の人は見かけなかった。というか、物乞いの姿を見かけなかったし、道路もゴミは殆ど無くきれい(後で聞いたら、毎朝掃除の時間というのがあって、高齢者とかの仕事でそういうのがあるんだとか)。ゴミを放置してある街は、浮浪者や物乞いの姿も見かけることが多い(=彼らが食べあさっている)のだけど、きれいになっているとそれも出来ないものだし、周りからも目立つので近寄らなくなってくるものだし(故にそこには居なくなるもの)。

守ってね~でも…「やっぱり中国」だなぁと思うことも。。それは
「歩行者が信号を守らない」こと。 道路は勿論キチンとそれなりに交通ルールは守っている。のろまな車が前にいたら、どんどん追い抜いていくのは当然のこと。でも、追い抜きざまに、クラクションを必ず鳴らして注意を促している。それはどの車もやっていた。そんな風に車通りは激しいのに、歩行者は信号が赤でも、どんどん大通り(片道4~5車線あるところでも!)も渡っているし、横断歩道のないところとかも全然意に介せず。ちょっとでも車間距離が空いていたら、すかさず1車線は渡っているのである。ドライバーの王さんは仕事でもあるし、地元の人間なので普段から慣れているから、ごく普通に走っているけれど、私には怖くて出来ない芸当だと思う。 なんせ車線の幅を示す白線の上に人が立っていて、そこをすれすれで前後を車が通っているのだから。ちょっとでもハンドルがふらついたら、間違いなく歩行者を引っ掛けてしまう距離なのだ。勿論大通りの交差点ではそんなことはさすがの中国人でも命取りなのでやっていないけれど、単なる大通りだったら、へっちゃらなのである。ともかく、中国で生きていくには逞しくてはやっていけないと思う(笑)。私も香港あたりの狭い道幅ならば、結構信号無視して渡ったりもしているけど(勿論安全確認はしています)、大通りはさすがに出来ないなぁ。道路ひとつ渡るだけでも命がけ?(笑)なのだから。

街中を歩いている人はみな服装もお洒落で、小ぎれいにしている。ただ、男の人は暑いからってことで、シャツを胸まで捲り上げ、お腹を出して歩いている人が多い。それと下着をシャツ代わりにしている人もチラホラ。なんていうか‥‥昭和30年代の日本の状況って感じ(イエ、私はその時代は知りませんが、TVなどで見たものです)。

兵どもが夢のあと
30分ちょっとで、武候祠に到着。武候とは、劉備に使えた軍師、諸葛孔明のこと。成都には劉備のお墓(と言われている)が元々あって、孔明とは別々に祀られていたそうだ。しかし、明の時代になって、君臣は合祀されるべきであるという考えから、劉備の廟に孔明を祀ることになったそうだ。

チケット
武候祠のチケット なんとなく重々しい感じ

車から出ると、やっぱり暑い。。汗が一気に出てくる。入り口には「漢なんとか烈廟」って書いてある。う…日本語には無い文字だぁ。一歩中に入ると…左右には松の木などが生い茂り、真正面の奥には劉備の像が見える。真直ぐな参道。あたかも劉備の精神そのものという感じ。参道の脇には、石碑があって劉備の徳を称えている。彫られている文字は素晴しいものだった。昔の文字なので、そんなにも崩してもいないし、簡略化もされていないので、却って意味が判るような気がした。

入り口の額 厳かな感じがします ちょっと怖いかも・・・(^^;
入り口の額(日本語には無い漢字も) 中に入るとこんな感じ 劉備の像

参道の門を一つ潜り抜け、「昭烈殿」へ。ここは数段の階段を上がるようになっていて、周りよりも一段高い。蜀の国の皇帝であった劉備を敬っているからこのような造りになっているのだろう。また、その階段の中央には皇帝を意味する龍の彫刻もあった。昭烈殿の正面には劉備の像、そして両脇には張飛、関羽の像があり、更に左右にはそれぞれ文官、武将達の像がずらりと並んでいた。かつての部下達に囲まれて、劉備は祀られているのだ。

そしてここにはかの有名な「出師の表」(岳飛の筆)が石に刻まれてある。前・後と左右に並んでいた。劉備亡き後、孔明は劉禅宛にこれを上奏し、軍を動かしたのだっけ。

そして、その奥には
諸葛孔明を祀る廟がある。ここは劉備の廟よりは一段低くなっている。やはり臣下であるという意味からそのような造りになっていると、全さんの説明だった。やっぱり昔は儒教が根底にあった国だなぁと納得。

そこをお参りしたあとは、三人の英雄達を祀った「三義廟」へ。ここは劉備、張飛、関羽が並んで祀られている。そして、3人の像の上には「義重桃園」との文字が。う~~ん!三国志ファンにはたまらない文字だろうなぁ。(ってか、演出?上手すぎ!)泣かせるぜ~って感じ。 なんせこの桃園での義兄弟の契りから全てが始まったのだから。そうそう、言い忘れたけど、この廟の前にはお線香を上げられるようになっていたけど、そのお線香が太いのなんのって(「ぶっとい」って表現のほうがしっくり来る)。長さも長い(80cmくらいはある)し、太さも直径2cmくらいはある。おまけに色は真っ赤。 まぁ、
赤は魔よけでもあるのでね…。いいんだけどさ、でかけりゃいいってもんじゃないだろ~って(笑)

あくまでも臣下です 孔明さんと言えばこれでしょ! 燃え尽きるまでどのくらいだろ?
諸葛孔明の祠 白羽扇を持った孔明 太くて赤いお線香

最後はいよいよ、クライマックス、劉備のお墓へ向かう。途中赤い壁で竹に覆われた小道を通る。このコントラストがたまらなくいい。ちょうど人も途切れたときで。壁の上には魔よけの瓦が置いてあった。この辺は日本と同じ。というよりも日本がこの文化を取り入れたのだろうけれどね。

判る人には判る言葉です なんかいいでしょ~ 地味なお墓でした
全てはこれから始まった お墓への小道 お墓を表す石碑

劉備のお墓は日本の古墳と同じようにこんもりとした丘だった。高さは12m程だとか…草木がうっそうと茂っている。写真は何故か写す気が起きなくて写してこなかった。全さんの説明によると、中国にはここだけではなく、劉備の墓と言われるところは数箇所あるらしい。でも、どこも発掘調査などはしていなく「昔からの言い伝えの場所」としてそのまま残されているそうだ。科学はある意味、真実を伝えるからいいのだけれど、この場合は科学がメスを入れないほうがいいのかもしれない。そうそう、この場所を春先から秋にかけて訪れる人は虫除けスプレーをしていったほうがいいかもしれない。草木がうっそうと茂っているので、蚊などが飛んでいたし。

もこみちも歩いたんだって~再び赤い壁の小道を通り、三義廟の前に出る。その先の出口から外に出ると、錦里といってかつての成都の街並みを再現した場所に出る。何を売っているのかというと、殆どが飲食店で、軽食って感じかなぁ。饅頭(こちらのは甘くないのが普通。肉まんを想像してください)などもあったし、スイーツ?らしいものも…中には鳥の姿焼きみたいなのもあった。しっかりとした食事ではなくて、歩きながら、軽く小腹が空いたのを食べて満たすだけって感じ。驚いたことに、この街並みの中にスターバックスもあった。恐るべし、シアトル系Caféの進出力。中国にも進出かぁ。別に覗き込む気もなかったし、マニアではないのでタンブラーも買わずに通り過ぎる。

それにしても、暑いし喉が渇いた。アイスを食べている人を見て、思わず食べたくもなる。それは母も同じだったようで、出口付近のお店でアイスを買うことにした。しかし…まだ両替をしていない私達、母が以前中国に行った際の残りの僅かなお金では間に合わないので、
ホテルまで全さんに借金することに なんせ中国の元は日本でも換金出来ないから、不便なのだ。ホテルで換えればいいかと思って、空港でも換えなかったのだ。まさかね、こんなところでこんな買い物をするとは思わなかったし(笑)。選んだのはシンプルなオレンジの氷のバーのアイス。それが一番喉の渇きと暑さを癒すのにちょうど良いと思ったからだ。14元(60円くらい)を全さんと王さんの分を含めて4人分。はじめは遠慮していた全さんだったけれど、やっぱり嬉しそうな顔をして食べている。

ドライバーの王さんは駐車場に車を止めて待っていたのだけれど、携帯に連絡が入ったのになかなか現れない。別に先を急いでいるわけじゃぁないのだけど、暑さでアイスが溶けてしまうのが心配で(笑)。王さんを待つ間、武候祠の前でアイスを食べながら待つ日本人。あんまりいないんだろうなぁ、成都市民じゃない観光客がアイスを食べながら立っているのって。ジロジロ見られたりもしたけど 食べ終わった後のゴミもゴミ箱が側にあったので、そこへ捨てた。見ると
あちこちにゴミ箱が設置されている。ふ~ん、こりゃ~、下手な日本の観光地よりもキレイなのは納得できるわ~。

犬には読めませんって(笑)ゴミを捨てに行って目に付いたのが「犬入園禁止」の案内。そういえば、ペットとして犬を連れている人はかなり見かけた。でも、野良犬は一匹も見なかったなぁ。最近もまだあるのかどうかは判らないけど、中国では犬を食べる食文化があるとは言え、ここ四川省では犬を食べるのだろうか?全さんに聞こうかとも思ったけど、なんとなく聞きづらい感じがして、聞かないで済ませてしまった。


暫くして、王さんが現れたけど、アイスは大分溶けてしまっていた。で、先に食べてから出発してねと勧めたけれど、また、この王さんはまじめな人だから「後で食べるから」と言って出発。まぁ、袋がしっかりしているから、自宅の冷蔵庫で再度凍らせれば、全然OKなんだけどね。

9月1日その2 へ  TOP ページへ 9月1日その4 へ
2006パンダの旅 もくじへ 2006パンダの旅 日程表へ 2006パンダの旅 写真館へ
旅行記のもくじ へ サイトマップ へ