巨大な(楕)円形競技場
ローマ観光2日目。この日は夕方から長年の夢だったボルゲーゼ美術館見学の予約が入っていました。と言うことで、観光は割りとあっさりめ(?)で予定を組みました。概略を言うと、コロッセオを見て、トレヴィの泉、スペイン広場、双子教会のあるポポロ広場に行って、ホテルへ戻って休憩。その後ボルゲーゼ美術館へって予定です。
なんだか「ローマの休日」を地で行っているような感じですね(笑)まさしく日曜日で休日だし。2人連れではありますが、グレゴリー・ペックも居ないし、バイクで回るわけじゃぁありませんけどね。

ボルゲーゼ美術館の予約は、あらかじめ日本で予約して行ったのですが(詳細はこちら)、観光の日程を組むにあたってわざと日曜日にしたのです。なぜならば、ヴァチカン博物館は日曜日が休館日。日曜日は教会などもミサのところが多く、信者でもない私達観光客は入れないことが多いので、なるべく宗教関連の行事とは関係の無いところを選んで見て歩いたのです。その方が効率よく回れると思ったのです。日本人は宗教に関しては(私を含めて)無頓着な人が多いのですが、外国に行ったらこういう点は気をつけておくべきだと思います。

コロッセオは、オープン前にはチケットを買うために並んでおかないと長蛇の列になるとのクチコミをGETしていたので、8時半頃ホテルを出発しました。テルミニ駅前広場の端っこの地下入り口から入って地下鉄に乗ったのですが、3日フリー乗車券を買っていたので、そのまま自動改札を何事もなく私は通り抜けました。が…隣の改札口を通っていた母が「ぎゃ〜!チケットが…」と言うので振り向いたら、改札を通したチケットを取らないうちに自分だけ通り抜けてしまったのです。

日本の自動改札だと、切符を入れると改札機の端っこの扉が開く辺りに切符が出てくるのですが、外国だと大体差し込んだところから20cmくらい先のところに機械を通った切符が出てくるのが殆どなんですよね。香港でもそうなんですが、暫く外国で電車に乗ることのなかった母、うっかりと日本のと同じ感覚でいたみたいなんです。当然のことながら母が通ってしまったので、改札の扉は閉まってしまいました。そこから手を伸ばしてもチケットには届かないのです。私も同時に通り抜けてしまったので、同じく取ってあげることも出来ません。「も〜!なんでチケット取らなかったのよ〜」と言いながら腕を伸ばしたけどやっぱり届かない…って思っていたら、後から入ってきた男性が気づいてくれて、取ってくれました。やれやれ、一件落着!「Grazie! Molto gentile!」とお礼を言った後、母に「も〜、どうして取らなかったのよ〜、機械だって香港のと同じじゃないの〜!」とつい小言を…。日本にいると目端の利く(ってよりも利き過ぎる)母なのですが、外国に出ると、色んなことが、のほほ〜んモードに切り替わってしまうんですよね。国内にいても方向音痴なのは一緒なので、道順などはまるっきり当てにはしないのですけどね、それ以外(但し、スリ・かっぱらい等への注意は怠ってません)は気を抜きすぎでしょ?って感じです(苦笑)まぁ、私も今後のいい教訓にはなりました。「改札口は母の後ろを通ること」ってね(笑)

間もなくホームに電車が入ってきました。車両が止まるまでの間、目を凝らして見ていたのですが、どの車両もかなり混んでいました。ローマの地下鉄はスリが多いとフィレンツェ在住の知人やイタリア語の先生から警告は受けていたのですが、身体を密着させなければ乗り込めないほどの混み具合。空いている電車を待っていたらいつになったら乗れるのやら判らないので、母には十分気をつけてマントの下でバッグをよく押さえて乗っているようにとだけ注意して乗り込みました。

ほどなくしてコロッセオ駅に到着(テルミニ駅から2つめ)。降りてから母に聞いたのですが、怪しげな手も伸びてこなかったとのこと。まぁ、一安心です。それにしても、今回の旅ではマントを着ていたのですが、マントは便利です。割と大きめのバッグでも下に掛けてから着てもボタンは締まるし、見た目は変じゃないし。真冬だとちょっと寒いかもしれませんが、晩秋や早春のうちはいいかもしれません。

降りてから母が言うには、「最初、物凄い落書きだらけの電車が入ってきたので驚いたわ〜!」って(笑)確かに香港で乗ったことのある地下鉄はきれいな電車ばかりでしたからねぇ。母の年代では、やはりああいうのは独特の雰囲気があるので、そういう電車が来るとは知識で知っていても実際に見るとかなり驚くようです。

コロッセオは、駅から徒歩1分とガイドブックに書いてあったのですが、地下のホームから、地上の出口へ出ると、目の前にド〜〜〜ン!そんな感じで見えてきます(って言うかいやでも目に入るのが正しい感じ)。日曜日の朝なので、車は割りと少なめ。そして、ジョギングをしている人もパラパラと…。周りは全部観光客って感じでしたね。あまり近寄りすぎると全体の写真が撮れないので、駅前で早速カメラを出してパシャパシャ。それにしても、圧倒される大きさと存在感。真下で見上げたら、もっと凄いんだろうなぁ。それにしても教科書で習った場所が目の前にあるなんて…「ローマに居るんだなぁ」とつくづく実感

コロッセオ外壁 コロッセオ内部 その1 コロッセオ内部 その2

気がつくと回りには観光客が増えだしたような…?早いとこ並ばないと何のために早く出てきたかってなるので、道路を渡ってコロッセオの側へ。どこにチケット売り場があるのかしら?ときょろきょろして見ていたら、少し行列が出来ているのを発見。大急ぎで並びました。う〜ん、30人くらいは居たかしらね?暫くすると開場。チケット売り場は中へ入ってすぐにあるのかと思いきや、否。4分の1周以上歩いた先にあり、ここでようやく並ぶのです。私は知らなかったので、混んでいる手前の窓口よりもやや空いている窓口のほうへ並んだのですが、案内をよく見るとそちらは、音声ガイド付のチケット売り場でした。音声ガイドなんて要らないので、もう一度混んでいるほうに並び直したのですが、もうちょっと判りやすく案内を出せ〜って思ったりも。まぁ、日本みたいに至れり尽くせりではないのが普通なんですけどね。でも、買う窓口を分けている点は合理的だなぁと思いましたね。混んでいるなぁって思ったのはここまで。チケットを買った人たちは、内部に入ってからは思い思いに歩き回っていたし、まだまだ朝早かったので内部は疎らって感じでした。

入り口からチケット売り場、内部への出入り口を歩いていると、自分の左手側に外から見えるコロッセオのアーチ状になっているが存在するのですが、その石の大きさと古さに改めて「私はコロッセオの中を歩いているんだ」って感じました。そして、内部へ通じる出入り口から内側へ入ったとたん…言葉を失いました。あまりにも巨大で、これが2000年近くも残っていたのかと思うと…

観客席の一番下の階層が最初の入り口なので、コロッセオの真ん中の競技した部分とあまり高度差が無いため、構造をよく見るために、上に上がりました。階段もありますが、エレベーターもあるのでそちらを利用。古代遺跡の中に、ハイテク技術の塊が存在するのも面白いです。でも、近年の研究で、コロッセオそのものが古代ローマのハイテクの塊だったと解明されつつあるようです。人間対猛獣の戦いもあったそうで、そのための猛獣はそれ専用のエレベーターで地下から上げられたり、近くの教会の地下に作った貯水池(どこの教会だったかは失念)から競技場に地下で繋いだ水路から水を引いて、海上戦そのものを再現して見物していたそうです。
なんともはや、やることの規模が違うなぁって感じです。

コロッセオ内部 いくつもの壁が存在 コロッセオ中心部 写真撮影は気をつけて

コロッセオの内部は、かつては観客席だったそうですが、オペラグラスも無い時代、見えたのはホンの小さな姿だったんじゃないかと思います。船の合戦ならばそれなりに楽しめたと思うのですけどね。中の様子は、楕円形なのでどちら側から見てもほぼ同じなのですが、不思議なことにグルグル回っていました。出口は入口とは対角線上の反対側だったので、それを知らずに出口を求めてまた半周。1周が500mほどあるので、この内部だけでも1・5kmは歩いたことになります。出口からコンスタンティヌスの凱旋門の脇を通って、入口のところへ出ると、そこはもう長蛇の列が出来ていました。10時半を過ぎていたので、団体客が到着し始めたんでしょう。私も母もなんだかんだと言いながら1時間半近くもコロッセオの中に居てあっちを見たりこっちを見たりしていたんですよね。そうそう、コロッセオの周りには、グラディエーターみたいな古代ローマ戦士の格好をした人たちがウロウロしています。ああいう古代遺跡を背景にした彼らはとても絵になるのですが…撮影は勿論タダと言うわけではないそうなので、要注意です。まぁ、ハリウッドでもそういう類の人は居ましたけどね。


トレヴィの泉へ
またもやコロッセオ駅から地下鉄に乗って、テルミニ駅方面へ。テルミニ駅でA線に乗り換えて2つめのバルベリーニ駅で下車。駅を出るとすぐ側にバルベリーニ広場があって、ロータリーになっている広場の真ん中にはベルニーニ作「トリトーネの噴水」が真ん中にありました。車に気をつけながら道路を渡って噴水に近寄ってみたら、想像上のイルカ(?)の上に、大きな瓶から水を飲む大男(トリトンらしい)が居ました。う〜ん、素晴しい肉体美です。ふと見ると、噴水の中に蜂の彫刻。蜂の紋章はバルベリーニ家のものなので、ここまでパトロンに気を使って掘るのも大変だなぁと…。もっとも、バルベリーニ家は法王も出しているほどの名門だし、彫刻家にとってはパトロンは必要なものでしたからね。このくらいのサービスは…ってところでしょうか?(笑)

ここからは、あらかじめネットで検索して印刷しておいた地図を見ながら、トレヴィの泉へ。ローマの名所ではあるけれど、特に案内表示も目に付かず…。泉方面へ向かう小道を入ろうとしたら、工事中。え〜?入れないなら迂回?って思ったのですが、通行人は通れるようになっていたので、一安心。なんせまだまだ1日歩き始めたばかりなので、なるべく最短距離を歩いて体力の温存をせねばってことだけしか考えていなかったのです。暫くすると、歩いている人の数も増え始めたと思ったら…水の音がするじゃぁありませんか!そう、トレヴィの泉から聞こえてきた水の音なのです。音の方向へ向かって歩いていったら、目の前がパッと開けて…かの有名な景色が目の前に開けたのです。あぁ、ここでも「ローマに居るんだなぁ」と実感(笑)

トリトーネの噴水 トレヴィの泉 躍動的なネプチューン

それにしても、なんて見事な彫刻なんでしょう!まずはそれに目が釘付けになりました。真ん中の海神ネプチューンはそれなりに目を引きますが、私の目が行ったのは、海馬とそれを操るトリトン達。海の中から躍り出てきたような躍動感があってそれは見事だと思いました。流れ落ちる水の音は、それはそれは大層心地よく聞こえていたのですが、カメラを構えているうちにそれすらも耳に入らなくなり…ファインダー越しに見えるアップの彫刻に見とれてばかりいました。彫刻の上のほうは麦の束や葡萄を持った女性の像が、折りしも見えてきた青い空にとても映えていました。母もなんか感慨深げに眺めていました。私はとりあえずまたのローマ訪問を祈願してポイ!ってしました。母は足元の階段が濡れていたので、用心して池の最前列には近寄らないで居ました。ここで転ばれたら困りますのでねぇ。

帰国後、TV番組で知ったのですが、トレヴィの泉は1週間に1度水を抜いて掃除をするそうなんです。それも月曜日の朝から。そんな事はガイドブックには一言も書いてありませんからね。訪れてみて、「あ!水が無い!」ってガッカリするんでしょうね。せっかく来たのに、投げ入れる泉に水も無く…掃除をしている人が居ると、その邪魔をしてまで空っぽの泉にコインを投げ入れるのもねぇ。あ、その前に投げようとしたら注意されるか何気なく組んだ予定でしたが、後から思うとラッキーなことばかりだったと思います。

麦の穂を持つ女神? ブドウを抱える女神? 焼き栗売りのおじさん

いつまでも見ていてもキリが無いので、次のスペイン広場に向かうべく移動し始めました。しかし…泉の片隅で焼き栗売りのおじさんを発見。場所が場所だけに他のところよりも高いだろうなぁと思いつつ、栗の魅力には逆らえず…小さめの3ユーロのほうをお買い上げ。紙をクルクルと角のように巻いて、その中に焼き栗を入れてくれます。母とそれぞれ4〜5個は食べたかしら?それが相場よりも高いか安いかは判りませんが、そんなに沢山は要らないので、量的にはちょうどよかった感じです。

おじさんが栗を選り分けているときに「写真撮らせてね〜」と言ったら…ハイ、ポーズ!あ〜〜〜〜やっぱりね〜〜〜って反応。私は、働いている姿のごく自然な感じの写真を撮りたかったんだけどなぁ。一応撮った写真を見せたら、ご機嫌!近くに居た警備の人らしい?女性を手招きして肩を組んでご機嫌なおじさん。勿論その姿も撮りましたけどね。(そしたら、そのおじさん、そのトレヴィの泉のところの放送でしっかり映っていて、タレントのベッキーさんに栗を売っていました。どうやら定番の位置の栗売りのおじさんだったのね。)

イマイチ不満のスペイン広場
スペイン広場へはゆっくり歩いて15分くらいかかったかと思います。手前にミナレッリ広場があって、そこにはマリア像が天辺にあるモニュメントがあったのですが、マリア様の腕にかかっていたのは枯れていた花輪のようでした。ってことは、生花を掛けたのかしら?って思いましたけど、どうやって掛けたんだろ?疑問を抱きつつそこを過ぎると、なんやら道路の真ん中に噴水らしきものが…そしてその近くには観光客らしき人達がガイドブックらしいのを広げて見ていました。噴水の彫刻もベルニーニの作品のひとつですが、それよりもあの「ローマの休日」で有名な景色を見るのが先!って思って見上げたのですが…

思わず「え〜〜!!!」って思いました。何故ならスペイン階段の上にあるトリニタ・ディ・モンティ教会の真ん中に立つオベリスクが修復中だったので覆いがされていました。がっかり〜!せっかく雲ひとつ無い天気になったのに、あの青空にあの教会は物凄く映える景色なので楽しみにしていたんですけどね。それでも母は嬉しそうに写真に納まっていましたけどね。写真を撮るのを楽しみしていた私としては、かなりガッカリしました。更に、スペイン階段は水洗いの掃除が終わったばかりのようで…。あ〜ん、階段に座っての、写真用のポーズも取れないし、ましてやブログで活躍中のパンダも階段を登っていくシーンの撮影も不可能。あちゃ〜〜!(-_-;こりゃ〜、また来いってこと?でもなぁ〜、ここは一度見たらまぁいいかぁ〜って程度なんですよね。なんせローマは見るべきところがまだまだ沢山あるのでね。そう何度も同じところを見ても仕方ないかと〜。それにしても、掃除終わったばかりって時間はもうお昼近いんですけどね。トレヴィの泉みたいに朝からやって午前中いっぱい時間かかるってものじゃないでしょ、って感じ。ま〜、ここはイタリアですからね、何事もbene(ベーネ=goodbeneってことで、「掃除してキレイにしたんだからbene bene」なんでしょうね。

思っていたような写真も撮れず、イマイチ消化不良気味の気持ちを抱えたまま、次の目的地のポポロ広場へ向かうことにしました。スペイン広場の端っこあたりにバス停があるはずなんだけど…とキョロキョロしていたら馬に乗ったカラビニエーリ(警察官)が2人。馬好きの我々親子としては、すぐにそばに行ってみましたよ〜(笑)。馬の目の前には女性が立っていて、馬上の男性となんやら話していましたが…どうやら勤務中のダンナさんを訪ねた奥様らしかったです。ボクちゃんを抱っこしていたし〜、馬もなんだかとってもリラックスしていましたしね。馬は絵になるので、何枚か写真を撮ったのですが、馬の足元を見ると前足だけ、蹄鉄を守るための(?)靴を履いていました。石畳から蹄を守るためなのかしら?やっぱり動物に優しいから、外国なんだなぁって実感。日本はイマイチ動物には優しくないですからねぇ。

修復中のスペイン広場 馬に乗った警官たち 馬の靴??

そうそう、スペイン広場の端っこには、公衆トイレがあるのですけど試しにちょっと入ってみました。何かあったら目の前に警官がいるからいくらか安全ですしねぇ。地下にあるので、階段を降りて行くのですけど、トイレの蛍光灯の光が青で、目が変な感じになりそうでした。でも、中はとてもキレイで変な人もいなくて安心して使うことが出来ました。と言うことで母も交代で使用。これで、無理にbarに入らなくてもいいし。この点だけはスペイン広場に及第点を上げることにします(笑)

さて、肝心のバス停ですが、見当たらず…。地図を見るとスペイン広場からポポロ広場までは一直線の道を行けばよいので、歩いていくことにしました。約1キロちょっとの距離です。ホントは夕方からのボルゲーゼ美術館を見て歩くので、なるべく体力の温存を図りたかったのですけどね。ブラブラとゆっくり歩きながら、ポポロ広場へと足を踏み入れました。

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