2月2日 ベローナ → ヴェネツィア  その6

ホテルへ
サンタ・マリオ・デル・ジーリオの降り場で降りて、木で組まれた桟橋のようなものを渡って岸辺へ。そこは人1人がやっと通れるような路地だった。Uさんが先頭で私が一番最後を歩く。建物が迫ってくるような感覚に襲われるけれど、こういう路地裏も歩いてみたかったので、なんだか幸せ。
去年イタリアから帰ってきてから、ヴェネツィアに関する本を色々と読みあさり、その中で「迷宮都市ヴェネツィアを歩く」という本を読み、大層感激したものだった。建築学の陣内先生の著書だけれども、メインの通りではなく、小路まで色々と紹介した本で、読んでいると、まるで自分がヴェネツィアを歩いているかのようか気分になってくる本だ。ヴェネツィア大学で学び、ヴェネツィアに住んでいた人ならではの著書。その本の通りの小路だった。

小路を抜けると目の前がパッと開けた。広場があって、左手に宿泊するホテルがあった。

細い路地を通ります 部屋のタペストリー  ホテル全景
細い路地を通ります。 ホテルの部屋のタペストリー ホテル全景

すぐにチェックインを済ませ、部屋へ向かう。階段で2階まで上がり、そこからはグルグルと廊下を歩いていく。その廊下も一直線ではなく、アチコチと曲がり、まるで昔の日本旅館と共通している部分がある。Mさん親子と隣同士の部屋だけれど、やや廊下が曲がっているので、彼女たちの部屋の突き当たりが我々の部屋の側面の壁というところだろう。Uさん曰く「いかにもヴェネツィアらしいホテル」との事だったけれど、納得。去年はバウアーだなんて超豪華なホテルだったけれど、それはそれで素敵だったけれど、こういうホテルもなかなかいい。ドアを開けると正面に大きなタペストリー。こじんまりとしているが、清潔で機能的でなかなか良いホテルだ。このホテルの鍵は、大層重たいキーホルダーが付いている。それをドアを入ってすぐのところにある把手に掛けると、全ての電気のスイッチがONになる仕組み。カードキーのレトロ版ってところ?(笑)

電車がやや遅れたとは言え、順調に着いて良かった。一安心。そう言えば、どさくさに紛れてお昼ご飯を食べていなかったっけ。
でも、電車の中で少し眠っただけで、あとはずーっと起きていたけれど、いろんな事があって空腹感を覚えている暇が無かった。それに、すでに3時過ぎているので今更食べるとなると逆に夕飯が食べれなくなってしまう。

衣装合せに向かう
部屋に荷物を置き、15分後にロビーでと言うことで、外に出る。これから衣装合せがあるのだ。この衣装合せで、ヒロインに?なれるかどうかが決まるのだから、しっかりと選んでこないと!と気合いが入る(笑)さっきまで被ってきていた帽子も袋に入れて、忘れ物は無し。帽子に合わせて衣装を選べれば一番いいと思うのだが。

Mさん親子が出てくるまで、私はホテルの外で写真を撮ったりしていた。ホテルの入口には両脇に獅子の彫刻があって、マントとマスケラ(仮面)が被せてあった。思わず笑ってしまう。だって、獅子と言うよりも、「狛犬」の様に見えるのだもの(笑)ヴェネツィア版狛犬の写真を撮ったり、外の教会の彫刻を写していたら、みんなが出てきたので早速サン・マルコ広場近くの衣装やさんへ向かう。

仮装させられた獅子 ゴンドラとカフェ 3月22日通り
狛犬ではありません。獅子です。 水路沿いのカフェとゴンドラ 3月22日通り

ホテルから道なりに進むと3月22日通りに出る。そのまま歩いていけば、イヤでもサン・マルコ広場へ辿り着く。去年は3月22日通りの始まりの辺りのホテルだったけれど今度は真ん中辺りかな。この通りの両側にはいろんなブランド店をはじめとしてお店が立ち並び、そぞろ歩きには楽しい場所だ。
去年泊まったバウアーの前を通りすぎ、見覚えのある角を左に曲がる。今回も、まずショップの方に声をかけ、それからアトリエに向かった。アトリエはちょっと判りにくい小路を曲がった突き当たりのところだけれど、不思議なもので難なく辿り着くことが出来た。

中に入ると去年と違ってお客はいなかった。でも、その代わりに予約済みの服をチェックして仕分けしていたので、少し待たされる。天気が良い上、歩いてきたばかりで暖房のよく効いた部屋は大層暑く感じた。Mさんのお母さんと2人大汗をかき、しばし外で涼んだりも(笑)去年、色々と面倒を見てくれたスタッフたち。みんな1年前と変わらないけれど余りにも多くのお客を相手してきているので流石に私の顔までは常連ではないので覚えてない。しかし、去年、遙々日本からやって来たというお客のことは記憶にあるとのことで、それはあなただったのねと納得顔。去年の写真をデジカメで見せると、みな大きく肯いていた。ついでに、ブレスレットをプレゼントしてくれたリカルドの写真も見せながら「彼を知ってる?」と聞くと皆が「知らない」との返事。あら残念。1年後の再会は実らず終わる(涙)

今年の色は…
それはさておき、早速衣装合わせに取りかかる。まずはバストとウエストのサイズだけ大まかに測る。去年測ったっけ?記憶ないなぁ。まぁ、去年は初めてのことで舞い上がっていたから記憶にないのかもしれないけれど。
希望の色を聞かれたので、遙々日本から漏ってきた去年の帽子を出して見せる。すると「そうなると黒しかないなぁ」と言って、黒とシルバーのラメ入りのドレスを持ってきた。う〜ん、これは下手すると去年と全く同じように写真では見えてしまうなぁと思った。
他に希望の色を聞かれたので、ゴールドの色を使ったドレスと言ってみた。私としては、黒などと2色使いのドレスをイメージしていたのだけれど、全部ゴールドのドレスを持ってきた。去年と違って、他にお客がいなかったせいか?今年は「自分で選んでご覧」とは言われなかった。その分スタッフ達が上から下まで何度も見て、「これは?」というのを選んでくれた。ゴールドのドレスを持ってきながら「これはあなたに絶対似合う」と言われた。Mさん親子も、他のスタッフたちがアレコレと選び出してくれていた。

ともかく試着してみないことには似合うか似合わないか、なんとも言えないので、とりあえず黒のドレスも着てみた。まずはドレスのスカートの部分の骨入りのペチコートを着て、しゃがみ込む。黒のドレスは被って着るタイプなので、上から着せてもらうしかないのだ。
着せてもらって着替え場所のカーテンを開けて大きな鏡の前に立つ。これはNG。帽子と色が合うとは言え、最初に思ったとおり去年と同じように見えてしまう。更に…ハッキリ言うと更に太って見える(^^;脱ぎ着も大変だし、スタッフに「これはダメ」と言って断る。

続いてゴールドのドレス。これは2部式。スカートの部分と上着の部分と分れているので脱ぎ着も楽。毎度のことだけど、自惚れのようだが、鏡の中には別の自分がいた。スタッフも「ほら、それが絶対にいい」と勧めた。ドレスを着たまま去年の黒の帽子を被ってみたけれど、チグハグ。仕方ない、ドレスは去年とガラリと変えてこの色にしようと思ったので、全身コーディネートするのをスタッフに任せた。すると、大きな羽の付いたマスケラ(仮面)を持ってきた。それだけ見るとかなりキンキラキンに見えるけれど、ドレスと合わせると全然そんな風には見えないから不思議(笑)今度のドレスも肩の部分が大きく開いたドレス。でも、今年はドレス用の下着もセミオーダーで用意してきたのでバッチリ!ドレスと仮面が決まったので、更に外を歩く際の防寒用のマントも用意してもらう。私のマントは外側は黒だけれど、裏地がゴールド。フードの部分も裏地のゴールドが見えるし、翻ったときも裏地が見えても平気。さすが、プロだけある。

シルバーと黒のドレス(太って見える) 今年のドレス サンマルコ広場にて 今年のマスケラ(仮面)
却下となった黒とシルバーのドレス 今年のドレス 今年のマスケラ(仮面)

それにしても、今年の写真を楽しみにしている会社の友人達。このゴールドのドレスを見てどう思うだろう?(笑)どう思うだろうっていうよりも「さすがAndyさんの選んだだけある。ゴージャスな色好き!」って言われるのは目に見えているなぁ(苦笑)普段もそんなに派手な格好をして会社には行ってないのだけれど、ネックレス、バングル、指輪、イヤリングと常にゴールドで統一しているのでそう思われている節もある。まぁ、私としてもそれらはすでに自分の体の一部のようで「身に付けている」という感覚も既にない。それに、今更否定しても事実なので「光りもの好きだから〜」って宣言までしちゃっている(笑)だからなんやら今から帰国後の写真を見た反応が手に取るように判るのだ。

ところで、Mさんは…というと、くすんだピンク。ピンクは今年のヨーロッパの流行色だし、いいんじゃないかな?マントは意外にも正反対の色のブルーをスタッフは選択。なるほどね〜!彼女は私と違って、大層細いのでスタッフに「ドレスを着る時は胸の部分がスカスカしているので、ハンカチかオレンジでも詰めろ」と言われていた。ハンカチは判るけど、なぜオレンジじゃ〜?スタッフの女性も、細いけどお腹がポッコリ出ているし。日本じゃチト考えられない体型。私も日本じゃデブと言われるけれど、ここイタリアではスリムな人もいるが、私と同じくらいの体型の人は沢山いるのである意味ホッと出来る。胸もそこそこあるので、肩の大きく開いたドレスを着たときにも困らないのだ(^^)彼らイタリア人から見ると日本人は病気か?と見えるらしい。みんなとっても細いからね。。

閑話休題、Mさんのお母さんは…というとワインカラーのドレスとマント。マスケラも同色で黒の帽子を合わせる。「こう言う色着たことないから」と初めは躊躇っていたけれど「着るだけはタダだから、ものは試しで着てみた方がいいですよ」と勧めた。いざ着てみると、とても良く似合っていた。一瞬顔つきがパッと華やかになるのが見ていて判った。それはUさんも感じたそうだ。あぁ、私も去年そうだったのかなぁと2年目の余裕(笑)。

我々が選び終わった頃、男性のお客が入ってきた。勿論男性スタッフが相手をしている。男性の衣装合せもなかなかいいものだと思って見ていた。ちょっとエキゾチックなトルコ風の帽子を被ってみたり色々としている。そのうちに我々が支払いをしたり予約時間を決めたり、先に持ち帰るマスケラの用意でスタッフはその男性をほっぽってしまった。まぁ、1人で来ていたし、私達女とは違って静かだから一瞬存在を忘れられてしまったらしい。デスクのある辺りまで衣装を着て入ってきて、ウロウロと手持ちぶさたな顔をして歩いて自分の存在を一生懸命アピールしていた(笑)なんともお気の毒!ここイタリアでは目立つことが全てなのです!(笑)

アドバイスをするスタッフ 男性客も・・・ どう?似合う?
アドバイスをするスタッフ 男性客には男性スタッフが対応 どうかな?似合う?
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