1月19日  バルセロナ

【大丈夫じゃない…です】
朝、昼食の前に添乗員さんの部屋と、同じく一人で来ていた女性で割りとよくおしゃべりをしていたSさんに電話をかけた。朝食の場で出発時間を言われるので、まずその確認と体調を崩したことを伝えた。
この日は午前中、バルセロナ市内の観光をして、午後からモンセラート「黒いマリア像」を見に行くことになっていた。この日がスペイン最後の観光の日でもあり、念願のサグラダ・ファミリアを見に行く日でもあった。吐き気は収まってきたので、行くところは全部観光ポイントだからトイレはあるし、何がなんでも見たいという欲求が強かったので、午前中の市内観光だけは行くことにした。ロビーに行くと一応みんな知っているらしく「大丈夫?」と声をかけてきてくれた。心配してくれるのはありがたいけれども返事をするのも辛かった。「大丈夫です」とは決して言えなかったのだ。オリンピック・スタジアム

まず、最初はバルセロナ・オリンピックが行われたオリンピックスタジアムへ向かった。あの例の、矢による聖火点灯は今でも強く印象に残っているけれど、その聖火台はスタジアムから外にそびえるように突き出ていた。ここはバスの中から眺める程度の観光。とりあえず写真だけは写し、マラソンコースとなったモンジュイックの丘をバスで通った。市内からはちょっと離れている会場だった。

【宝の山を目の前にして…】
その後、市内へ戻って観光の前に「ロエベのバーゲンの初日情報を掴んだので、これから予定を変更して急遽行くことになった」との案内があった。スペイン王家御用達のロエベのバーゲンだなんて、"元気だったら"喜んでしまうところだったけれど、その時の私は、ともかく「トイレがあって落ち着ける場所」というだけでしかなかったのである。とりあえずバスから降りて店の中に入ったけれど、何も目に入らず・・・(涙)ソファーに座っていた。

宝の山を目の前にして何も出来ないなんて!(涙)周りを見ると、みんな目の色を変えてバッグを抱え込んでいた。殆どの人が5〜6個は買っていたと思う。こんなおばあちゃんみたいな人までって思ったくらいだった。自分用に2〜3個、娘や嫁に・・・って言っているのは耳に入った。翌日判ったのだけれど、添乗員さんは真っ赤なロングコートを買い、袖丈まで直してホテルへ運んでもらっていた。この店のトイレを借りたら、ドアと便器との距離が異常に離れていた。ドアを開けて長い廊下の先にそれはあったので、誰かがノックしても答えることが出来ない有り様。

やっと長い買い物時間が終わって、途中、ガウディの建物をバスの中から見ながらグエル公園へ向かった。帰国後、本を見たら、カサ・ミラとか色々と個性的な建物ばかりで、ちゃんと見たかったなぁと思った。

【グエル公園】 グエル公園のトカゲの噴水
グエル公園の駐車場にバスは止まった。そこから、プロムナードのところを通って広場へと向かった。正面にある例のトカゲの噴水のところから入らなかったのだ。プロムナードの柱はワザと斜めに立てられ、ちょっと目の錯覚を起こしそうな感じだった。中央広場の下に設けられた市場用空間を見た後、中央広場へ上がった。そこは、タイルで作られたモザイク模様が素晴らしかった。広場は、ベンチで縁取られていて、壁に寄りかかることが出来る。ちょっと変わった感じの曲線で出来ていたけれども、座ってみると座り心地もよかった。広場から正面入り口の階段を下りていく。そこにはあの有名なトカゲの噴水がある。トカゲだけの写真を取りたくていたのだけれど、大阪から来たと話しているツアー一行が、ガンとして動かない。時間も余り無いので、諦めて写してきた。

【スリに注意】
再び、バスに戻り、サグラダ・ファミリアに向かった。8本の塔は大きすぎてなかなか全部を見ることが出来ないそうだけれど、道路のある地点から運よく見ることが出来たので、カメラに収めることに成功した。ラッキー!バスは、サグラダ・ファミリアに面した広場のところで止まった。ジプシーが沢山いて、スリが多いので、バッグはコートの中へと口うるさいほどに言われた。マドリードの時と同じだ。私もまたもやリュックもコートの下にと言われたけれど、却って怪しい。「貴重品入ってま〜す、狙ってくださいね〜」って言わんばかりだ。注意は受けたけど、自己責任ってことで、そのまま背負っていた。それにしても、スペインは治安が悪すぎる。スーパーのビニール袋が1番いいらしいけど、そんなのは、あちこちの都市を移動する旅行者には不可能だ。

【サクラダ・ファミリア】
サクラダ・ファミリアサクラダ・ファミリアの入り口は人でごった返していたけれど、門の中へ入るとそうでもなかった。なんだったんだ?あの人込みは。正面入り口の彫刻は「キリストの受難」こちらは現代彫刻で、十字架を背負うキリストが簡単な直線で抽象的に彫られている彫刻だった。それだけ単独で見る分にはいいけれど、なんとなく重みにかける感じ。(具合の悪い癖に不満だけは言う私)建物の周りにも建材があちこちに置かれていて、まさに工事現場そのもの。教会らしさは全然ない。建物の中に、完成予想のミニチュアがあったけれども、これもいつ頃完成するのやら?すでに着工から100年以上かかっているのだから。それにしても、こんなに緻密な建物を設計するガウディはいったいどういう頭の中身だったのだろう?


サクラダ・ファミリアの彫刻中を通り抜けて反対側に出ると、こちらは「キリストの生誕」。こちら側はガウディが完成させたものだそうだ。緻密で繊細で私はこちらの方が好きだ。それ以外の彫刻にも惹きつけられる。あのトルコ石風の青い色は何で出来ているのだろう?
ガウディは鐘楼を4本だけ完成させたそうで、今は8本だから約80年近く経って、ちょうど倍。最終的には18本になるので、残り10本。以前よりも建設スピードが早まっても、やっぱり後100年くらいは、かかるだろう。ロエベに寄ったために、エレベーターで上に行く時間はなかった。

【一人で戻る】
本場の「パエリア」の昼食時間が迫っていたのだ。ここで、私は一人タクシーに乗って、ホテルに帰ることにした。食事もとることは不可能だし(涙)それにしても、本場のパエリア食べたかったなぁモンセラートまでの道のりは今の私には尚更無理なことだったのだ。タクシーはすぐに乗ることが出来た。行き先のホテル名だけは添乗員さんにスペイン語で告げてもらい、後は一人で帰った。

薬の挿絵ホテルに戻るとそのまま、倒れ込むようにベッドへ。食べ物は一切身体が受け付けず、上と下から出るだけだったので本当に辛かった。数時間したら寒気がしてきたので、熱が出てきたのが判った。すぐに解熱剤を飲んだ。出るものは出尽くしたし、薬も効いてきたようなので、暫く眠りにつくことが出来た。目が覚めたら、部屋の中に熱気を感じた。多分私の熱が、部屋の空気に出たのだろう。

モンセラート
から帰ってきたSさんが様子を見に来てくれたのだけれど、やはり部屋に熱気が籠もっているのを感じると口にした。寒いけれども空気を入れ替えた。Sさんを始め、みんなは夜に本場のフラメンコを見に行くことになっている。帰ってくるのは夜中なので、翌朝の集合時間だけ確認し、シャワーを浴びてさっぱりして、再び寝ることにした。

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